Dr.Kukky7のサウナ日記

ただのサウナ紹介ではなく、多少随筆調、論考調になっています。コメント等あれば、kukky7422@yahoo.co.jpまでどうぞ。

天神湯・2

なぜ天神湯は「天神」という名前がついたのかは、深く考えたこともないが、おそらく近くに「天神公園」とみんなが呼んでいる「北野神社」があるからなのだろう。なぜ天神公園と呼ばれているのか、今まで調べたこともないが、ネットで調べてみると、それなりに見つかった。そもそもHPがあるではないか。

 

北野神社

 

お祀りしているのは、菅原道真だったのか。近くに住んでいてそんなことも知らなかったとは。そんなことならもっとお参りしておくんだった。

 

神社の敷地なので、公園といってもほんの少し遊戯器具があるだけで、(超ミニ)草野球をするのが精一杯だった。そもそも呑川沿いなのでよくボールが入ってしまい、非効率なのだが、それでも遊び場のない蒲田の子供たちはなんとかそこでやりくりしていた。

 

子供の頃の呑川は、はっきり言って不衛生の象徴のような川で、ぽこぽこ怪しげな泡が浮かんできて、何やらきたならしいヘドロの固まりのようものがたくさん流れていた。親父曰く、昔は透き通っていたそうだが、私の子供のころは表現しようもない「深緑」だった。よく死んだボラが浮いていた。光化学スモッグ呑川のヘドロ&土日も機械の音が絶えない、鉄くずと油ギッシュな下町の町工場群。「下町ボブスレー」とか話題になっているけれど、地元民からいわせればああいう人情物語では語り尽くせない、油感、金属感、犬の野放し感、発情期の野良猫がうるさくてしょうがない、トリクロエチレンまみれな空気から本物の職人と技術は生まれるのだ、と子供ながらに理解していた。ワンカップ大関片手に自転車で蛇行するおっちゃん。小さな町工場で機械とにらめっこするおっちゃん。そんな当たり前の風景を何の違和感もなく過ごした、俺の街、蒲田。変な人もたくさんいたけど、活気があった。

 

今では随分、綺麗になった。高級そうなマンションもたくさん立った。お洒落なフレンチやイタリアンも増えた。空港が近いのでCAも多く住む、しかし場末感たっぷりな飲み屋(しかしうまい)も多数健在の、カオスな街。泉麻人あたりは今の蒲田をどう描くのだろうか、楽しみだ。

 

全然サウナの話がなかったが、天神湯つながりということで。